【企業視察レポート3】 ㈱タカノ

2019-07-01

金属加工のコアコンピタンスを活かし金属3Dプリンティング事業にチャレンジ!

ファミリービジネスの企業視察、今回は長野県松本市にある㈱タカノを訪問してきました。

㈱タカノは、1972年に設立され、創業46年を迎える精密板金を中心とした金属加工メーカーです。高野裕二郎氏(現会長)が創業し、2013年に高野泰大氏が3代目社長として32歳のときに就任、現在に至っています。

 

「創造とチャレンジ」

創業以来の経営理念は「創造とチャレンジ」。

高野社長は、「製造業は保守的になったらそこで停滞する。常に挑戦し続けないといけない宿命にある」と語ってくださいました。

プリンター、PC用の板金を行う会社から医療機器、半導体、液晶ディスプレイなどに使用される高度精密板金へのレベルアップ、そして今年からは金属3Dプリンティング事業にもチャレンジする等、同社の歴史は常に新しい分野へのチャレンジでもあります。

 

従業員数が約120名へと成長し、工場も本社工場に加え2016年から精密板金専門工場(Sheet Metal工場)を開設する等事業を拡大していく中で、会社の組織としての体制整備に積極的に取り組んでいます。

また、社員の働き甲斐に意を払っている様子が随所に感じられました。工場もクリーンネスを徹底。粉塵等がなく女性でも働きやすい工場にすることに心がけておられました。金属3Dプリンティング事業へのチャレンジも、「従業員にとって誇りを持ち自信をもって語れる事業分野を広げていきたい」との説明をいただきました。

 

32歳で社長を継ぎ、本気で経営判断

泰大社長が積極的にアクションを取っていけるのも、その若さと責任感にあると感じました。社長交代したのは泰大氏が32歳のとき。

泰大社長いわく、「これだけ若いときに代表権を譲られると、すべてについて自分で責任をもって意思決定していかないといけない、という真剣味が出る。事業承継で社長を譲っても会長が代表権を保持したり、社長に決定権を与えない状態では、いつまで経っても社長が育たない。逃げ道を絶たれた、という意味では私は幸せだったかもしれない。」とのこと。

 

ユーザーにとって「仕入れ業者」ではなく「開発パートナー」を目指す

金属3Dプリンティング事業に取り組む意義について、さらに深堀してお話を伺いました。

「単なる板金では、製品設計が全部決まったうえで「これを板金して作ってくれ」といわれるだけ。コア部品の開発から絡んでいけるようになりたい。金属3Dへの取り組みは、開発段階から一緒に考えていくポジションチェンジにつながるチャンス。また、自動車部品分野に進出したい。これも金属3Dであればこそチャレンジしていける分野。こうした夢を実現するために金属3D事業に取り組む。」

 

 

 

夢を追い、その姿を社員と共有する。

社員が胸を張って「この仕事をやっている」といえる事業を作っていく。

その結果、皆が働き甲斐をもって日々の仕事に打ち込める姿を作っていく。

まさにビジョナリーリーダーとしての泰大社長の経営を学ばせていただきました。

 

これからのタカノのますますの発展を祈念しております!

 

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