240801 京都弁護士会にて事業承継支援に関する講演
2024-08-01
2024年8月1日、京都弁護士会が主催する所属弁護士向け勉強会にて、「まちがいだらけの事業承継支援 ~顧客本位の支援のために」というタイトルで講演を行いました。
中小企業の後継者難から事業承継支援にむけて官民でさまざまな取り組みが行われていますが、現実には、事業承継支援の名のもとにフィービジネスとして群がる業者が増え、顧客本位ではない「支援」になっていたり、ビジネスの角度からだけ見て、オーナー経営者のファミリーとしての側面を勘案していないためにうまく持続的な事業継続の姿が描けていなかったりすることが増えてしまっています。
今回の講演では、親族内承継に焦点を当てつつ、本当の事業承継支援のためには「ビジネス、ファミリー、オーナーシップの3つの側面から総合的に見る視野をもって、調和的なファミリービジネスマネジメントを行うこと、そしてそれを支援していくこと」の重要性にフォーカスして講演を行いました。
また、事業承継にあたる支援者の「心のありよう」にも触れ、長期的に信頼して関係を構築できる「Trusted Advisor」であることの必要性にも言及しました。
さらに、昨今の事業承継M&Aにおける仲介業者の問題についても問題提起を行いました。
本勉強会には、リアル、オンラインあわせて50名にものぼる先生方が参加され、興味深く聞いてくださいました。特に、事業承継M&Aの現状については先生方も強い問題意識を持っておられ、その観点からの意見交換も行われました。
小林からの講演のあとは、京都弁護士会の古家野彰平弁護士から、「後継者「不在」企業の相談対応」ということで、単に事件が起きてからの対応だけでなく、長年にわたる伴走支援、そのためのプロセスコンサルティングの手法についての解説も行われました。
事業承継支援においては、長年会社とお付き合いされている顧問弁護士の方々に的確に理解しアドバイス、サポートしていただくことも極めて重要と思います。今後ともファミリービジネス支援を、さまざまな方々と連携して進めてまいります。