250404 「スマイル循環経営」を学ぶ──アドベンチャーワールドリアル体感ツアー開催
2025年12月23日 12:30
2025年4月5日、ハピネス経営勉強会の参加者を中心とする約30名が、和歌山・白浜のアドベンチャーワールドに集まり、「スマイル循環経営」を現地で体感するリアルツアーを実施しました。昨年11月、そして今年2月の勉強会で山本雅史社長や社員の皆さんの取り組みに触れ、「現場を見てみたい」という声が高まったことを受けて実現したものです。
◆ サステナビリティ・パーク理念のインプト
まず、参加者はパークエントランスに集合。まず案内されたのは「麗しの我が家」にて行われた理念インプットセッションです。
アワーズが掲げる“Smile=しあわせ”を中心とした経営思想、その背後にある「命の循環」「地域との共生」「未来世代への責任」といった哲学が丁寧に紹介されました。
特に印象に残ったのは、「動物・人・社会・未来がつながり、互いのしあわせをつくりあう循環をデザインする」という一貫した思想。その言葉の奥に宿る実践の深さを、参加者は静かに、そして真剣に受け止めていました。
◆ マリンライブ「Smiles」──“しあわせ”を表現する舞台
続いてビッグオーシャンでマリンライブ「Smiles」を観覧。
華やかなショーでありながら、単に「見せる」ための演出ではなく、動物とトレーナーの信頼関係、命への敬意、海の環境についてのメッセージが自然に織り込まれている点に、多くの参加者が胸を打たれました。
「動物が無理なく、自ら表現しているように見えた」
「エンタメと理念が矛盾しない形で共存していることに驚いた」
などの声が目立ち、ライブの背景にある思想を“体感”した瞬間でした。
◆ ワイルドアニマルメディカルセンター──命に向き合う現場
次に見学したのは動物の医療施設「ワイルドアニマルメディカルセンター」。
専門スタッフから、動物のケア、老齢動物の看取り、治療とQOLのバランスといったリアルな現場の話を聞き、参加者の表情はさらに引き締まりました。
特に、過去において鳥インフルエンザが発生してしまったとき、大切に飼っていた鳥類を断腸の思いで対応しないといけなくなったこと。そのつらい思いを皆が共有し、命の大切さを第一に行動している姿にも参加者が強く感情を揺さぶられることとなりました。
動物園の裏側には、命に正面から向き合う葛藤や判断がある。
その姿勢が“スマイル循環”の基盤であることを知り、参加者は理念の重みを深く理解していきました。
◆ 社員食堂 KOKORO でのランチ
昼食は社員食堂「KOKORO」にて。
地元食材を活かしたメニューと温かい雰囲気に触れ、参加者からは「この空間にも“アワーズらしさ”がある」との声が。
働く人のしあわせも循環の重要な一部であることを体感しました。
食堂内の食器やトレイの洗浄はすべて食べる社員が自分で行います。自分が食べたものは自分できれいにする、ということで循環が成り立っている様子も見ることがでいました。
◆ サファリワールドツアー──自然の循環の中に企業理念を見る
午後はサファリワールドへ。バスでのツアーでは、ライオン、チーター、キリン、ゾウなど多くの動物が自然に近い環境で暮らす姿を間近に見ることができました。
ガイドスタッフの「この環境は“生かす”という視点で設計されている」という説明に、参加者は深く頷いていました。自然の循環、生態系の関係性を大切にする姿勢こそ、パーク理念そのもの。
「見る景色のすべてに“理念の現場”がある」と語る参加者もいました。
◆ 海水・生活排水処理、堆肥場──循環型パークの裏側
続いて、海水のろ過システム、生活排水処理施設、堆肥化システムなどを見学。
普段は来園者が目にしない裏側を公開していただき、「環境負荷を減らし、資源を循環させる」という理念が施設そのものに組み込まれていることがよくわかりました。
“表の楽しさ”を支えるための、徹底した“裏の循環”。
これを見た参加者は「理念が構造として形になっている」と強い印象を受けていました。
◆ ジャイアントパンダとバンブーアート
パンダエリア「パンダラブ」では、ジャイアントパンダの飼育理念や繁殖の取り組みについて学びました。
さらに、パンダが食べる竹の端材を再活用した「パンダバンブーアート」を見学し、資源循環の新しい形に多くの参加者が感心していました。
◆ 自由行動と総括ディスカッション
最後の自由行動では、ショップでの買い物や追加見学を楽しみつつ、参加者同士の交流も自然と深まりました。
見学を終えて戻ってからの振り返りセッションでは、
「理念が“スローガン”ではなく“設計思想”として全てに浸透している」
「現場を見て初めて腹落ちした」
「自社に持ち帰りたい実践のヒントが多すぎる」
といった声が次々と上がり、ツアー全体が高い満足度と深い学びにつながったことが伺えました。
◆ サファリ焚き火
さらに夕方からサファリ焚き火へ。
動物たちの気配を感じながら炎を囲む時間は、非日常でありながら、とても静かで豊かなひととき。
ここでの語らいは、参加者同士の結束を一層深める“心の循環”の時間となりました。

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今回のリアル体感ツアーは、理念としての「スマイル循環」を、視覚・体感・対話のすべてを通じて深く理解する機会となりました。
勉強会で生まれた学びが、現地での体験によって“実感”に変わり、参加者自身の経営観に確かな影響を与える一日となりました。