コラム・活動レポート

250518 中堅証券会社:全部店長が集う「次世代リーダー育成プログラム」

2025年12月23日 13:36

~支店長としての使命を再定義し、行動につなげる3回シリーズ研修~ 


2025年4月~5月にかけ、中堅証券会社にて全国の部長・支店長を対象とした「次世代リーダー育成プログラム」を全3回にわたり実施しました。証券ビジネスを取り巻く環境が大きく変化する中、支店長自らが 「戦略を描き、組織を導く力」 を磨き、現場で真に機能するリーダーシップを育むことを目的としています。 

本研修は、部店マネジメント/富裕層営業/法人営業/自部署変革 を体系的に結びつけ、支店長自身の内省と、他店長との相互学習を重視した構成としました。 

 

■ Day1:部店マネジメント/リーダーシップ 

“プロがチームで結果を出す”文化を支店長からつくる 


初回は、「自分自身を知り、チームをつくる」をテーマに実施。冒頭では、全支店長が自己紹介を行い、互いの強みや持ち味を共有。部署を超えた一体感の醸成からスタートしました。 

講義では、支店長として求められる役割を再確認。特に強調したのは、問題対応ではなく「課題解決」へと視線を上げることです。 

「部下でもできる仕事を抱えて忙殺され、未来の課題に手がつかない」 —— その状況を脱し、中長期の成長を見据えた戦略思考を鍛える 

支店長の最重要任務である、戦略策定、組織づくり、人材育成を中心に、優先順位の再構築を行いました。 

グループディスカッションでは、「自店舗をどんなチームにしたいか」を語り合い、互いに原点と志を再確認する時間となりました。 

 

■ Day2:部店マネジメント深化/富裕層営業 

富裕層理解と、信頼を勝ち取るアプローチ 


2回目は、支店長として避けて通れない「富裕層営業」を扱いました。 

富裕層と一口に言っても、老舗企業オーナー、ベンチャー創業者、医師、不動産オーナー…属性によって価値観・ニーズが大きく異なります。 

そこで、 

  • 顧客ペルソナの具体化 

  • “好かれる担当者”とは何か 

  • 証券業務を超えた伴走支援 

を議論し、資産形成支援だけでなく、人生・事業に寄り添うパートナー像を描きました。 

また、オーナー企業支援の重要性にも踏み込み、ファミリービジネスの視点やガバナンス、事業承継まで含めた総合的理解を深めました。 

参加者からは、「ファミリー企業のステージごとの悩みが腹落ちした」「『金融のプロ』から『信頼のプロ』へ視野が広がった」といった声が多く挙がりました。 

 

■ Day4:自部署変革プラン/法人営業 

学びを行動に。自店舗の変革計画を発表・磨き合う 


最終回では、各支店長が自部署の変革プランを持ち寄り、プレゼンテーションと相互フィードバックを行いました。 

プラン発表では、戦略目標、重点ターゲット、組織体制、アクションプランとKPI、浸透と定着の方法まで明確に言語化し、他支店長の鋭い質問に答えながらブラッシュアップしました。 

続く法人営業セッションでは、事業承継、M&Aニーズ、経営者の伴走支援といった高度な法人対応力を学び、証券ビジネスの枠を超えた提案力強化につなげました。 

研修全体を通じて、「経営の対話相手としての証券マン」 という新しいプロ意識が醸成されたと感じます。 

 

■ 参加者の声 

  • 「支店運営の視座が数段上がった」 

  • 「メンバーの強みを活かすチームづくりに本気で取り組みたい」 

  • 「富裕層・法人開拓に向けた思考軸が明確になった」 

  • 「経営者の良き相談相手とは何かを考えるきっかけになった」 

  • 「変革プラン発表で、行動に移す覚悟ができた」 

 

■ まとめ:学びを現場の成果へ 

今回のプログラムは、知識の習得にとどまらず、「支店長が自ら変革を引き起こす」 という強い決意を引き出す取り組みとなりました。 

今後も継続的なフォローを通じ、支店がそれぞれの地域で価値を創り、お客様とともに持続的な成長を果たす —— そのための支援を続けてまいります。