230730 ユニバーサルデザイン・バリアフリー関連のシンポジウムに登壇

2023-07-30

ソーシャルキャピタルマネジメントは、バリアフリーカンパニー(東京都練馬区、代表:中澤信)と業務提携関係を構築しており、小林は同社のフェローも務めています。

バリアフリーカンパニーは、さまざまな障害のある方、高齢の方、子供連れ、外国人の方々など、何らかのサポートが必要な方々を含め、全ての人が安全で快適に過ごせる「ユニバーサルな社会」の構築を目指し、その実現のために必要なハード(施設・商品など)やソフト(サービス、人材 など)を提供する、行政、民間企業、教育機関などの皆様の活動をサポートしています。

2023年7月30日、バリアフリーカンパニーの設立20周年を機に、

SDGs時代のユニバーサルデザイン

~より良い日本をつくるために、バリアフリーカンパニーができること

と題して虎ノ門ヒルズフォーラムにてシンポジウムを開催しました。

 

【開催趣旨】

ユニバーサルデザインを取りまく社会の状況は大きく変わってきた。

障害者差別解消法(合理的配慮の義務化)施行、東京オリンピック・パラリンピックを機にした制度面の充実や社会における認知が上がってきた。

またSDGs/ESGが世界の価値観を変えていく潮流の中、環境課題(E)と共に、社会課題(S)の解決を社会全体が志向することになった。

これらのベースとなる価値観「No one left behind」「inclusive」の思想はユニバーサルデザインを近い。

そして最近喧伝されるようになってきたDE&I(Diversity, Equity & Inclusion)の多様性・公正性・包摂性の考え方は、かつて1980年代にロンメイスが考えたユニバーサルデザインと重なるものでる。

つまり、ユニバーサルデザインは今こそ、その価値を社会に対して打ち出されるべきタイミングなのである。

一方、こうした状況にもかかわらず、日本におけるユニバーサルデザインの本質への理解は絶望的だ。

ハード面での整備にも関わらず、人々の障害者を含む多様な人々のへの理解と行動は、諸外国と比較すると、ベースとなる教育(分離教室)や、尊厳を基本とする人への対峙の仕方などに多くの課題を抱えている。

このような状況の中で、中澤信が率いる株式会社バリアフリーカンパニーは、フェローを中心とする体制へ一新し、「より良い日本をつくる」ために実施体制を整えた。

今回の半日のシンポジウムにおいて、認識し、より良い日本をつくるためにユニバーサルデザインを議論することで、多くの人々の行動の機会をもたらすものとしたい。

 

 

 

【シンポジウム概要】

13:00-13:30 基調講演

「より良い日本をつくるためにバリアフリーカンパニーができること」
中澤信(バリアフリーカンパニー代表取締役社長)

13:50-15:30 シンポジウム1

・バリアフリーカンパニー紹介(プロジェクト、フェロー)

・座談会1:「東大✕BFC STEM・理系人材の採用・活躍推進プロジェクト」

熊谷晋一郎(東京大学先端科学技術研究センター准教授/動画出演)

並木重宏(同准教授)

森淳一(BFCフェロー)

中澤信

・座談会2:「障害者差別解消法を考える」

黒嵜隆(BFCフェロー・東京弁護士会副会長)

関哉直人(BFCフェロー・弁護士)

中澤信

・座談会3:「ユニバーサルデザインレビュー」~和歌山県田辺市新市庁舎~

間瀬樹省(BFCフェロー、デザイナー)

似内志朗(BFCフェロー・建築・FM)

中澤信

15:40-17:00 シンポジウム2

・当事者トークセッション:「当事者の言葉からユニバーサルデザインを考える」

松森果林(BFCフェロー・聴覚障害)

武者圭(BFCフェロー・視覚障害)

中澤信

小林博之(BFCフェロー・ファシリテーター)

・ミライトーク:「若い世代との対話」

杉山文野(BFCフェロー:NPO法人東京レインボープライド共同代表理事、JOC理事/動画出演)

大塚訓平(BFCフェロー:NPO法人アクセシブル・ラボ 代表理事)

・ラップアップ:中澤信(10分)

17:20-19:30 懇親会

・特別挨拶:「日本を変える/バリアフリーカンパニーへの期待」

乙武洋匡(作家、BFCフェロー)

・ネットワーキングパーティ(飲物と軽食)

 

 

小林は「当事者トークセッション」のモデレータを務め、この20年間で、「日本における障害者の生活につき、何が変わって、何が変わらないままになっているのか?それはなぜか? 」といった点に、障害当事者の目線からのコメントを引き出しました。

さまざまなIT技術の進化もあり、ハード面ではさまざまな改善がなされてきたが、人々の意識、行動など、ソフト面とハート面ではまだまだ改善が見られない、といった声が一致していました。小さいころからの教育、大人の意識改革、などの必要性、今般の障害者差別解消法の改訂にともなう行動の変化などに期待したい、という声があがりました。

 

 

特に、教育、インクルーシブ教育の一層の進展については、懇親会時の乙武洋匡氏の講演でも強く示されたところでした。

 

 

2024年4月から、障害者差別解消法が改訂施行され、「合理的配慮の実施」が単なる努力義務ではなく実施義務への1ランク厳しくなっていきます。さまざまな企業で、これから半年間で体制整備を進め、2024年4月を迎えなくてはなりません。バリアフリーカンパニーとソーシャルキャピタルマネジメントではさらに連携を強め、企業における対応強化にむけたプロジェクトサポート、コンサルティング、企業研修などを推進してまいります。

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