230908 静岡のファミリービジネス視察ツアーを企画運営

2023-09-09

地域金融機関がお取引先企業の経営者を対象にして行っている経営者塾で、実際のファミリービジネス視察を行いながら自社の経営に活かすカギを学ぶ視察ツアーを開催、ソーシャルキャピタルマネジメントではその企画運営をサポートしました。

 

23年9月8日・9日にわたって行われたツアーは静岡県静岡市への訪問。静岡は駿府以来の政治の中心であるとともに、清水は港として栄え、水産業、倉庫業などが発展している地域でもあります。今般の視察では、清水地域の最大の企業であり220年余りの歴史を誇る鈴与グループと、水産・エネルギーを中心にした幅広い事業展開を行うフジ物産に訪問しました。

 

フジ物産株式会社は、石油製品の販売から始まり、漁業用餌料、冷凍食品・水産食品の販売、鰻の養殖・加工、冷蔵倉庫、ガソリンスタンドの経営、太陽光・風力発電事業、システム販売など、「ひと言で言えない会社になりました」をキャッチコピーに、多岐にわたる事業を展開する会社です。

 

組織内のコミュニケーション向上や手厚い従業員研修を通じて成果の最大化を試み、高い現場力と高い顧客満足を実現していることが事業としての強みであり、また戦略的な思考とチャレンジ精神の双方を重視して、新規事業の立ち上げにも積極的に取り組んでいます。今回の視察では、挑戦を続けながらも地域社会と連携し、持続可能な成長を実現するというビジョンについて、山﨑伊佐子社長よりお話を頂きました。

 

 

講話では、ファミリービジネスにおける多角化経営の重要性、従業員のアイデアを生かした経営といった話から、社長自身がこれまでのさまざまな局面でどのように考え行動してきたか、そして最近の新規事業開発における考え方に至るまで、惜しみなくお話しいただきました。

 

 

 

鈴与株式会社は、鈴与グループの中核企業として、運送事業、海運・航空運送、情報処理事業、不動産事業、医療機器等の製造業など、多様な分野で事業を行っています。

 

今回の視察では、グループの歴史や取り組みについて学んだ上で、ビジネスの根幹にある「共生」を軸にした企業理念、さまざまな困難を乗り切る中で培ってきた経営の考え方などについてお聴きすることができました。

 

 

さらに同社所有のフェルケール博物館では、清水港が駿府への水運物流の拠点として発展していったこと、日本のさまざまな産品(お茶、陶磁器など)が海外に展開していった歴史、さらに武田水軍が幕府の船隊として歴史の中核を担っていった推移、さらにツナ缶を日本で最初に製造販売した清水食品の歴史をたどることもできました。

 

 

 

2日目は、久能山東照宮への参拝・博物館見学を行いました。

久能山東照宮は、徳川家康公が元和2年(1616年)に死去後、遺命によりわずか1年半で創建され、この地に埋葬されることになった場所です。

 

 

 

2010年に国宝に指定された拝殿や、徳川将軍15代全員の鎧兜、徳川家康公がスペイン国王から献納された時計などが展示される博物館も見学することができました。

 

(久能山東照宮HPより)

 

 

静岡県のさまざまな産業が、久能山東照宮建設の際に全国から集められた職人の末裔と関係している(家具、楽器、プラモデルなど)という解説も大変参考になるお話でした。ファミリービジネスの歴史は、その地域の歴史と深く関係していることもあり、歴史や神社仏閣について学ぶこともビジネスの理解を深めることにつながる、ということも体感することができました。

 

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