240408 シンガポール国立大学アジア地政学プログラムに参加
2024-04-12
シンガポール国立大学(Natonal University of Singapore:NUS)のリー・クアンユー公共政策大学院では、田村耕太郎教授が主宰して「アジア地政学プログラム」を2010年以来開催しており、今春のプログラムは第24期となります。このプログラムに今回参加してきました。
「アジア地政学プログラム」は、アジアを政治・経済・歴史・ビジネスと統合的に理解し、アジアを舞台に活躍するリーダーの育成を目指すエグゼクティブ教育として行われています。マクロのアジア情勢から各国の国状アップデートまで、今のアジアとその背景にある要因までアジアを代表する講師陣とディスカッションしながら学んでいくことになります。
第24期となる今回は、日本のグローバルに活躍する大企業のエグゼクティブ、中小企業の経営者、スタートアップを目指す若手に至るまで、非常に幅広い方々が参加し、積極的に議論するとともに交流する場ともなりました。
プログラムは、地政学についての全体を学ぶセッションに加え、シンガポール、米中関係、インド、ベトナム、インドネシア、中東など、それぞれの地域に応じた地政学的視点でのレクチャーとディスカッションが行われた他、2回にわたる現地施設見学も行われました。
【レクチャー】
- 地政学とは
- VUCA時代にいかに対処するか
- 米中関係
- アジアの産業政策
- 現代の「大発見」時代とは
- アジアのスタートアップ
- 21世紀のリーダーシップのチャレンジ
- 持続可能なビジネスモデル
- イノベーションの街シンガポール:Perspectives, Insights & Experiences
- シンガポールのMid-Life 危機
- 中東からインドへ
- 国別の状況アップデート:インドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、インド、台湾
【施設訪問】
- Singapore City Gallery
- Marina Barrage Gallery + Green Roof
ビジネスを考えていく上で将来見通しが大事で、PEST分析(Politics, Economy, Social, Technology)、あるいはSTEEP分析(PEST+Environment)は必須となります。その分析の中で、Politicsの状況変化がビジネスにどう影響するか、また地理的な影響がどのように発生してくるのか、という点については考察が甘くなりがち、あるいは一般論に止まってしまいがちかと思います。
今回の地政学プログラムを通じて得た情報、さらにものの見方、切り口はたいへん有効なものになりました。
特に、気候変動の影響が、世界全体の物流に革命的な変化をもたらすこと、それに伴い今までは見向きもされなかった場所、衰退してしまうことが必然と思われていた地域がV字回復を遂げる可能性を秘めていることがわかったことは極めて大きな収穫になりました。
修了証(Certificate)をいただき、これで「シンガポール国立大学リー・クァンユー政策大学院エグゼクティブプログラム修了」となります。
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