240322 大手コンサルティング会社での講演 「金融業界のソーシャルで果たすべき役割と責任」

2024-03-22

2024年3月22日、大手コンサルティング会社における社内研修として、「金融業界のソーシャルで果たすべき役割と責任」というタイトルで講演を行いました。

 

金融業界へのコンサルティングビジネスに従事しているメンバーは、戦略策定支援、業務効率化支援など積極的に進めておられますが、改めてクライアントである金融機関、金融業界がどのような社会的な責任を果たすべきなのか、そこに自分たちがどのように関わっていくべきか、などを考えていく一助にしたい、という趣旨でお声かけいただいた次第です。

 

当方からは、大手銀行、大手証券におけるさまざまな業務の場面で感じてきた金融機関の社会的な責任について、「特に大手金融機関であるからこそできること」「ボランティアやNPO支援を通じてではなく、本業である金融という業務を通じて行うこと」などについて、具体的な業務経験のエピソードを交えながら説明しました。

 

具体的な事例としては、下記のような話に言及しました。

 

・水俣病原因企業とされるチッソ㈱への金融支援を通じて公害病患者の方々への補償責任を全うさせる役割

 

・M&Aにおいて自社が得られるフィーよりも顧客が抱えるかもしれないリスクの重要性に鑑みあえて案件をつぶす勇気

 

・21世紀金融行動原則の制定に関わる中で強く意識した投資銀行、証券会社の資本市場を守り健全に保つゲートキーパーとしての役割

 

 

これらの経験を踏まえ、「正しいことを正しく行うことに徹底的にこだわることの意義」「真の意味での顧客本位の業務遂行とはどういうことか」などをお伝えしていきました。

 

こうした考え方は、翻ってみると渋沢栄一氏が掲げた民本主義、経済道徳同一説などとも共通し、本来資本主義のベースにあった考え方であり、もう一度再認識することで、本来の金融機関のあるべき姿を一緒に支えていきましょう、という話をさせていただきました。

 

参加者は非常に積極的に質問もお寄せいただき、熱のこもった意見交換の場となりました。

 

 

 

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ソーシャルキャピタルマネジメントの設立の理念は、『人と人、企業と企業のつながりの中から生まれるアセット(ソーシャルキャピタル)を最大化するかたちで社会の発展に貢献したい。』ということにあります。

この思いの原点に立ち返るような今回の議論は大変有意義な機会となりました。このような機会をいただけたことに改めて感謝申し上げます。

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